本・映画・舞台 Archive (21)
三谷幸喜の日
- 2009年4月12日 08:20
- 本・映画・舞台
4月5日にWOWOWが、「1日丸ごと三谷幸喜の日」というのをやってくださいました♪
三谷さん好きなんですよね〜〜
王様のレストランとか、古畑任三郎シリーズとか、かかさず見てました!
あ・・ちょっと古いかな?(^^;)
最近では12人の優しい日本人とか・・・
あ、これももはや古いですかね。(爆)
WOWOWが6本もまとめて放映してくれたので、ビデオに撮りだめ♪
昨日、まとめて一気に見ちゃいました!(^o^)
「笑いの大学」
おもしろかった〜〜♪
けれど、もしかしたら舞台の方が面白いんじゃないかしらん・・・(と思う映画が、三谷さんのには多々あるのである)
「ラジオの時間」
これ、1997年の作品なんですね!つい最近のだと思ってたのに・・・(ヒ〜〜)
「みんなのいえ」
建築デザイナーと職人大工さんがバトルしながら新築の家を建てていく話。
我が家のように版画制作と職人仕事やってる家庭で見ると、身にしみます。(爆)
玄関のドアが外開きなわけを、初めて知りました!
「THE 有頂天ホテル」
うーん、ちょっとギャグがヒットしてないというか、あまりに話のオチが全部似ているような・・・。
「グッドナイト・スリイプタイト」
舞台劇です♪
2人芝居ですが、時間が前後してドラマが進んでいくのが非常に面白かったです!
夫婦の破局のはなしで、もしかしたらベルイマンの影響あるのかなあ・・・なーんて、想像力をかき立てられます。アタシはベルイマン好きなんで、つい。(^o^)
「ザ・マジックアワー」
2008年作の最新作なのですね。
こりゃ、文句なく面白かったです!三谷さんの映画の中では一番好きかも〜〜
ウディ・アレンの「ボギー、俺も男だ!」とかの影響があるのかしら・・・なーんて、またまた自分の好きな監督にひきつけて見ちゃいますね。
佐藤浩市さんとか(ラヴ♪)その他のキャスティングも最高!!
セットも素敵でした〜〜。
さ〜〜て、こんなに遊んでる場合じゃないんですけどね。(^^;)
とにかく、楽しかったで〜す!!
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80分間世界一周
- 2009年2月 4日 19:09
- 本・映画・舞台
2007年11月に亡くなった振付家・モーリス・ベジャール氏の遺作です。
ベジャールさんは、アタシの永遠の心の師!です!
アマゾンで予約していたDVDが、今日届きました♪
ベジャールさんが亡くなった次の2月に初演された公演の録画です。
内容は、セネガルからはじまって、エジプト、ギリシャ、さらにヨーロッパからインド・中国、北極からアメリカ大陸にわたるダンスの旅。
最後はブラジルのサンバで終わります。
ダンスは楽しかったんですが・・・・。
うーむ。
やっぱりというか、しょうがないというか、未編集の黒沢映画でも見ているような気分ですね・・・・。演出家の不在が、こんなにも作品に反映されるとは。
そうはいっても、まだまだ素敵なジル・ロマン。
高い技術のダンサーたち。
過去のベジャールさんの作品の抜粋を編んでいくという、おなじみのオムニバスパターンで、充分楽しめる作品になっていると思います!
何より、「あ、こんな懐かしい作品の抜粋が〜〜」というのが何本もありました!
ベジャールさんが亡くなった後、あまりバレエを見る気がしなかったんですが、昨日YouTubeでローザンヌの決戦のビデオ見たりして、また少し熱が復活するかも!?
ベジャールさんの作品も、過去の映像やビデオが、もっと日本で発売されると良いんですが〜。
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映画「グーグーだって猫である」
- 2008年9月 8日 19:38
- 本・映画・舞台
楽しみにしていた映画「グーグーだって猫である」
観てきましたあ!!
予告みたら、キョンキョン演じる大島弓子さん(映画では小島麻子さんと名前が変わっている)が青年と恋におちたり、アシスタント役の上野樹里ちゃんが活躍したりと、いったいどんなかゆくなるような映画になっているのかと、大変心配して観に行ったのですが・・・。
かゆくなかったです!!・・・思ったよりは、ですかね。(爆)
どことなくシュールで、現実と異世界が違和感なく交流し世界に共存してる世界観、構成も工夫されていて、エッセイの原作を上手に構成してると思いました。
惜しむらくは、もう少し脚本が練られてたらなあと思いますが。(特にセリフ関係)
大変良い作品だと思いました。さすが監督が大島弓子さんファンだというのもうなずけますね〜。
ただねえ、ポスターとか予告観ると勘違いすると思うんですが、私も勘違いしてたんですが、この映画はぜんぜん「猫映画」じゃないんですよ!!(; ̄∇ ̄A
じゃ、何映画かってと、テーマは(前の飼い猫)サバの死を受け入れ、闘病を乗り越える主人公の物語で、さらにいうと、犬童一心監督の、大島弓子さんラブ映画、なんですよね〜〜。
「天才漫画家」って言葉が何回も出てくるし、大島弓子さんの原画も沢山出てきて、ファンとしては嬉しい限り♪
簡単ではありますが実際の漫画の内容が紹介されることによって、「天才漫画家」ってセリフが上っ面だけじゃなくなります。
24年組の少女漫画家ってみんな好きな人ばっかりですけど、やっぱり大島弓子さんは「天才」ですよね。
短編の名手であることから、他の方よりは、もーしかしたら知名度がないのかもしれませんが、やっぱり「天才」って言って違和感ないのは大島弓子さんだと思うなあ〜。
原作には、去年コケちゃんロス症候群の時に大変お世話になりましたが、今日のこの映画にも、冒頭のサバの死と、最後のサバが人間の姿で登場する所で、たっぷり泣かさせていただきました。
タイトルは「グーグーだって猫である」だけど、本当はサバが主人公(主猫?)の映画かもしれないですね、この作品♪
ところで!
「サバ」の発音を、私は漫画読んでる時、ずーっと「鯖」(サバ)と発音してたんですが、映画を観たら「サヴァ(ビアン)」(サヴァ)と発音してた。
そういえばそうだったっけ〜〜と、目からウロコでした。
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テレプシコーラ第2部第1巻
- 2008年7月23日 21:30
- 本・映画・舞台
山岸涼子さんの「テレプシコーラ」やっと第2部の単行本が出ましたっ!!(^o^)
第1部が終わった時、第2部は六花ちゃんがローザンヌに行って、振り付け賞(みたいなもの)を取る! と私は予想してたんですが、とりあえずローザンヌ行く所までは当たってますね。(えへへ)
この後、振り付け賞(みたいなもの)をもらって、ベジャールさんのムードラに留学して欲しいもんです♪
しかし、この第2部の第1巻は、ほとんど回想ばっかりだったなあ・・・。(汗)
早く次が読みたいよ〜。
空美ちゃん、早く出てきてほしいよう〜〜!!
しかし、blog書いてて気がついたけど、アタシって漫画ばっかり読んでるなあ・・・。(^^;)
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グーグーだって猫である-4
- 2008年6月17日 08:48
- 本・映画・舞台
去年、コケちゃんロス症候群だった時に、大変お世話になった本。
第4巻が発売されました!!(^o^)
考えてみれば、大島弓子さんは13年間、故・サバ1匹だけと、暮らしていたんですよね。(その間「サバの秋の夜長」「サバの夏が来た」という名作がうまれました♪)
ところが、サバ・ロス症候群のあと、グーグーから始まって、ビー、クロ、タマとどんどん猫の数が増えていき・・・・
なんと4巻の後書きの時点で13匹になっちゃったそうです!!(☆_★)
うーん、だけど猫が増えていく気持ちはわかる気がする・・・。
ウチはたかだか1ニャン→2ニャンに増えただけですけどね、なんだか一日中トイレ掃除をしているような気がしますよ〜〜。
それに、たまたま猫さんたちが「なんちゃってノルゥェイジャンフォレストキャット」だったせいもあり、毎日丹念にブラッシング。毛玉とり、抜け毛の掃除、エトセトラ・・・
ええ、猫の奴隷です。
大島弓子さんも後書きを読むと、1日50回のチーの掃除、20回以上のウンニョの掃除と、すっかり猫奴隷。おまけに、外猫さんの面倒まで見てるんで、こりゃ〜大変だ・・・。
と、人事のように言ってるが、アタシも人から「猫バカよね〜」って思われてるかも?(笑)
ともあれ、「グーグーだって猫である」の映画も公開されるので、(キョンキョンが大島弓子さんというキャスティングはともかくとして(^^;))楽しみです!!
大島弓子さんのさらなる猫おばさん化を期待してまーす!(^^)
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モーリス・ベジャール・バレエ団2008年来日公演
- 2008年6月10日 23:56
- 本・映画・舞台
モーリス・ベジャール・バレエ団2008年来日公演
6月10日 東京文化会館 夜7時開演
行ってきました〜〜!!
プログラムは「ボレロ」他。
●「これが死か」
リヒャルト・シュトラウス「4つの最後の歌」に振り付けた作品
●「イーゴリと私たち(遺作・未完成)」
ストラヴィンスキーの声の入った、オーケストラのリハーサル中(自作のバイオリン協奏曲)の録音に振り付けた作品。(ストラヴィンスキーが、「ワン、ツー、スリー」とか言ってる。いんや、面白かったです〜)
●「祈りとダンス(ルミ)」中近東の伝統音楽
これで前半終わり。3つの作品堪能しました!
休憩の後はラヴェルの「ボレロ」1曲だけの予定です。
観客が席につき会場が暗くなった時に、アナウンスがありました。
「ベジャールさんを愛して下さった日本の観客のために、ボレロに先立って、もう一曲プログラムを演じます。」
満場から割れんばかりの拍手がおこります!
おお!!
やっぱり、ボレロ1曲じゃ短いもんね。なんと、心憎い演出!!
いったい何をやるんだろう。ドキドキ・・・
そして、幕が開くと、スポットライトに照らされて、舞台中央に置かれた椅子が。
「あ、アダージェットだ!」
だけど、いつものアダージェットとは少し違いました。
バレエ団のダンサー全員が、舞台の中央におかれた椅子を取り囲んで立ちすくんでいます。
いつもその椅子に座っていた主を悼むかのように・・・
そして、ダンサーの中から一人、ゆっくりと椅子に近づいて来たジル・ロマンが、黒い上着を脱いで椅子の背にかけます。
他のダンサーたちは、「愛が私に語りかけるもの」の「夜の十二の形象」たちのように、ゆっくりと死んでゆく男を振り返りながら退場。
そして、マーラーのアダージェットが流れて来た時は、もう涙がボロボロ出てきて止まりませんでした。
ジル・ロマンのアダージェットを見るのは3回目。
1回目は20年近く前、今は亡き母と見に行きました。2回目は、ジョルジュ・ドンの追悼公演の時。そして、今、3回目はベジャールさんの追悼公演・・・・
どの公演も、私にとっては死の思い出に結びついているだけではなく、作品そのものも、死についての一人語り・死に瀕した男のモノローグですよね。登場する男は、グスタフ・マーラーであったり、ベジャールさん自身であったり、もちろんダンサー自身であったり・・・
もー、ベジャールさんのことやら、昔の思い出やら、走馬灯って感じで、せっかくのジル・ロマンのアダージェット、霞んだ目で見てました。(恥)
ああ、でも、こんな嬉しい不意打ちがあろうとは!!
来て良かった、見て良かった、この公演〜〜!!
一生忘れません!
ボレロも、エリザベット・ロスさんのは初めて見ましたが、良かったです〜。
とっても幸せな夜をありがとう、ベジャールさん。
11月からの東京バレエ団の追悼公演も見に行っちゃおうか悩み中。(^^;)
この日記はexblogからの転載分です
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モーリス・ベジャール死去
- 2007年11月23日 23:43
- 本・映画・舞台
エネルギッシュな男性群舞、哲学や思想も表現する独創的な作品群でバレエの歴史を変えた、20世紀最大の振付家、モーリス・ベジャールさんが22日、スイス・ローザンヌの病院で亡くなった。80歳だった。同日、日本の関係者に連絡が入った。
讀売オンラインより
---------------------------------------
昨日の夜、mixiのベジャールさんのコミュニティで訃報を知りました。
大ショックです。
二十何年にわたっての大ファンでした。
いろんなことに影響を受けました。
マーラーの第三交響曲のツァラトゥストラの楽章を
夜=死と人間の対話として表現し、
最終楽章を、太陽と夜と人間の抱擁で完結させたあなたの作品を見て、
幾晩も眠れないくらい興奮しました。
お金がなかった学生時代、一番安い4階席や5階席から食い入るように舞台を見たことを懐かしく思い出します。
自伝を何回も何回も読み返しました。
大学院の文学ゼミの卒論では
ベジャールさんと三島由紀夫の比較論を書きました。駄作でしたが。
何年もあとに、三島をテーマにした「M」という作品を見た時にはすごく嬉しかった。
「M」の初演の日、文学ゼミの奥野健男先生も見に来られてたなあ・・・。その奥野先生も、今は故人です。
ワーグナーの「指輪」を東京文化会館に見に行った時は、
楽屋から出てきたアナタを至近距離で拝見することが出来て大いに舞い上がりました。
去年の来日公演ではカンパニーと一緒に来日しなかったので心配していましたが、こんなに早い訃報を聞くことになるとは思いませんでした。
空間と想像力、音楽の美しさ、イメージの飛躍の仕方。
アナタから学んだものは言葉につくせません。
「死」について、あんなにも美しいイメージを表現できる作家を、わたしは他に知りません。
ベジャールさん、本当にありがとうございました。
アナタと同時代に生きることが出来て本当に良かったと思います。
最後の時、マーラーの第三交響曲の終楽章のように、
太陽がアナタの瞼に浮かんだのでしょうか。
昨日はワインを買ってきて、ベジャールさんのDVDを見ながら献杯しました。
ついつい夜更かし。寝不足で目が痛いです。(^^;)
モーリス・ベジャールと二十世紀バレエ団の芸術
/ ユニバーサル ミュージック クラシック
ISBN : B00005R0L7
ベスト・オブ・モーリス・ベジャール -愛、それはダンス-
/ ポニーキャニオン
ISBN : B000GCG6MI
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ベルイマン死去
- 2007年8月 7日 23:19
- 本・映画・舞台
asahi.comの記事より。
イングマール・ベルイマン氏が死去
2007年07月30日22時13分
スウェーデンのTT通信によると、20世紀を代表する映画監督で演出家のイングマール・ベルイマンさんが30日、同国フォール島の自宅で死去した。89歳だった。
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本当に残念です。(T_T)
10代のころから大好きだった監督でした。
一番影響を受けた映像作家でした。
禁欲的なほど人間の表情を追うカメラワークや、室内劇、心理劇としての緊張感に溢れた、光と影の演出が大好きでした。
「野いちご」
「処女の泉」
「沈黙」
「第七の封印」
「秋のソナタ」
全部大好きでした〜。
ベルイマンの映画が好きで好きで、ホームページにも長々と駄文。を書いたほどでした。
なんだか、アナタの死とともに、アタシの青春も終わったような気がします。
いやいや、そんなこと言っちゃいけねえ・・・
DVD全部買って青春取り戻すかっ!!!
でも、ベルイマンのDVDはなぜか高いんですよね。(^^;)その前にお金溜めないと・・・
そうそう、このblogは音楽好きの方が見てらっしゃると思うので、ベルイマンの音楽映画を一つ紹介させて下さい!
少年少女向けにテレビ映画としてベルイマン氏が「魔笛」を演出したものです。
ちょっとだけ「古いな〜」感はぬぐえませんが(タミーノの髪形とかね。(笑))、また、演奏が一流とも言えませんが、彼の映画ファンとしては、あらゆるところにベルイマン節が感じられてとても楽しい作品!
ベルイマンと言えば、「神がいない」とか、暗ーいイメージばかり思い浮かびますが、(いや、実際暗いんですけど)この「魔笛」は楽しさで一杯!
本当にステキな作品です!
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猫本いろいろ
- 2007年6月 4日 20:04
- 本・映画・舞台
猫欠乏症の病なのだろうか。(笑)
急に、何でもいいから猫の話を読みたくなって、アマゾンで注文して、ポール・ギャリコの「猫語の教科書」を読んだ。
猫語の教科書
ポール ギャリコ / / 筑摩書房
ISBN : 4480034404
スコア選択: ※※※※
いやいや、面白かったです〜。
実は、うちの近所には、白地に茶トラの可愛い野良のオス猫「毛布くん」というのがおり、これが実に人間に愛想が良いのです。
私も会うたびに撫でてあげているのだが、もう喜んでお腹丸出しにして「ゴロゴロ〜〜」。
そんな可愛い毛布くんに、近所のおばさまは、毎日ごはんをあげているし、向こう三軒隣のアパートの住人もまた、ごはんをあげているのをウチのダンナが目撃している。
この「猫語の教科書」を読むと、そういうのって、「ふたまたをかけている」状態なんですよね〜。(^^;)
いや、ノラちゃんは生きるのが大変だから、そういう営業活動(笑)は必須でしょうけれど・・・。
猫の立場から、どう猫が感じているのかなんて、この小説(エッセイ?)の中では皮肉たっぷりに描かれていて、ものすごく笑えます。
たとえ猫というものが、どんなに策士であろうとも、俺(私)はアンタを愛しているよ〜!な〜んて、この本を読んだ後にだれもが感じることでしょう♪
次に読んだのがこれ。
グーグーだって猫である
大島 弓子 / / 角川書店
ISBN : 4048532588
スコア選択: ※※※※
大島弓子さんといえば、萩尾望都さんとか竹宮惠子さんと並ぶ少女漫画の大御所。
彼女の猫の漫画と言えば、「綿の国星」。猫が少女の姿で登場する作品です。
リアルタイムで読んでいましたが、懐かしくて最近文庫版を購入。
イメージの広がり方、比喩の美しさ、本当に素晴らしい!
間違いなく名作です!
でも、作品としては確かに素晴らしいけれど、実際に猫を飼っていた身としては、多少気になるところがなきにしもあらず・・・。
時代もあるでしょう、もうウン十年も昔の作品。
このころは、猫の室内飼いや、避妊・去勢手術のこと、猫のフードの栄養の知識が、今ほど普及してなかった頃ですから・・・。
まあ、これは「ミロのビーナスに腕がない」と文句をつけているようなものですけどね。(笑)
その後の作品で、「サバの秋の夜長」「サバの夏が来た」という、大島さんの飼い猫、「サバ」を擬人化して描いた作品も好きでした。
で、こちらの「グーグーだって猫である」ですが、現在三巻まで発売中。
この作品では、猫たちは「綿の国星」や「サバ」シリーズのように擬人化されていません。
サバの死後、ペットショップで衝動買いしたアメショーのグーグーという猫の話から、その後次々に捨て猫を拾ってきて、ついには4匹になり、マンションを引っ越して一軒家に引っ越す顛末を描いたものです。
一気読みしたのですが、すごく等身大で共感出来る作品だと思います!
たんたんと描かれているエッセイ風の内容で、猫を飼ったことのある人には「ああ、わかるう〜」と、思わず手を打っちゃうようなエピソード満載。大島さんの癌闘病記もあります。幸い今は全快なさったそうですが・・・。
「(サバの死に対する)後悔とザンゲの中、グーグーは我が家にやってきたのだ」
「二度目の猫はトクである。死んだ猫の分まで大切にされる」
「ということは、サバがグーグーを守っているのだ」
等々、猫フリークにとって、ああ、と思い当たる言葉やエピソードがちりばめられています。
私的には、「綿の国星」が芥川賞としたら、「グーグーだって猫である」には、直木賞をあげたい!(^^)
大変良い本です〜。
大島さん、グーグーシリーズを何十巻も出して下さいね♪
そして、グーグーと他の猫たちが、人生(猫生?)を楽しめますように。
グーグーと他の猫たちが、天寿をまっとうして、大島さんに送ってもらうことができますように。
と、作中にある大島さんのつぶやきを繰り返しつつ・・・。
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舞姫テレプシコーラ
- 2007年1月27日 20:49
- 本・映画・舞台
山岸凉子作・「舞姫テレプシコーラ」って漫画知ってますか?
山岸凉子さんといえば、ワタシの少女時代に旧ソビエト連邦を舞台にした「アラベスク」という根性バレエ漫画で一世を風靡したお方ですが、何かのインタビューで「あと10年後だったら日本を舞台にしてバレエマンガが書けた」と仰っておりました。
このテレプシコーラと言う漫画はそのインタビューの内容が実現したような作品!
ただの根性ものというよりは、今の日本のバレエ界の実情やダンサーの直面する身体の問題、実に詳しいレッスンの内容などが盛り込まれていて、そりゃー、面白いのです!
雑誌ダ・ヴィンチでずーっと連載しているんですが、私はコミックスを読んでいるので、毎年一冊か2冊しか出ないこの漫画、なかなか進みが遅くてじれった〜。
最新刊の10巻、今日コミックス最新刊買ってきました〜。
ようやくこれで第一部終わり。
しかし、読んだ方なら分かると思いますが、登場人物に感情移入している我々にとっては衝撃の展開が・・・・。(涙)
詳しくはネタバレになりますので書きませんが、バレエのダンサーは、15歳くらいでその後の運命が決まってしまうあたりが本当に酷ですね〜。 どうしても、肉体的な条件とかありますから・・・。
絵描きは30になって始めてもなれますけど。(笑)
第二部はこれからどう展開するのか、非常に楽しみ!
しかし、完結まであと何年かかるんだろうか〜(^^;)
舞姫(テレプシコーラ) 10
山岸 凉子 / / メディアファクトリー
ISBN : 484011661X
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