- 2007年11月23日 23:43
- 本・映画・舞台
エネルギッシュな男性群舞、哲学や思想も表現する独創的な作品群でバレエの歴史を変えた、20世紀最大の振付家、モーリス・ベジャールさんが22日、スイス・ローザンヌの病院で亡くなった。80歳だった。同日、日本の関係者に連絡が入った。
讀売オンラインより
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昨日の夜、mixiのベジャールさんのコミュニティで訃報を知りました。
大ショックです。
二十何年にわたっての大ファンでした。
いろんなことに影響を受けました。
マーラーの第三交響曲のツァラトゥストラの楽章を
夜=死と人間の対話として表現し、
最終楽章を、太陽と夜と人間の抱擁で完結させたあなたの作品を見て、
幾晩も眠れないくらい興奮しました。
お金がなかった学生時代、一番安い4階席や5階席から食い入るように舞台を見たことを懐かしく思い出します。
自伝を何回も何回も読み返しました。
大学院の文学ゼミの卒論では
ベジャールさんと三島由紀夫の比較論を書きました。駄作でしたが。
何年もあとに、三島をテーマにした「M」という作品を見た時にはすごく嬉しかった。
「M」の初演の日、文学ゼミの奥野健男先生も見に来られてたなあ・・・。その奥野先生も、今は故人です。
ワーグナーの「指輪」を東京文化会館に見に行った時は、
楽屋から出てきたアナタを至近距離で拝見することが出来て大いに舞い上がりました。
去年の来日公演ではカンパニーと一緒に来日しなかったので心配していましたが、こんなに早い訃報を聞くことになるとは思いませんでした。
空間と想像力、音楽の美しさ、イメージの飛躍の仕方。
アナタから学んだものは言葉につくせません。
「死」について、あんなにも美しいイメージを表現できる作家を、わたしは他に知りません。
ベジャールさん、本当にありがとうございました。
アナタと同時代に生きることが出来て本当に良かったと思います。
最後の時、マーラーの第三交響曲の終楽章のように、
太陽がアナタの瞼に浮かんだのでしょうか。
昨日はワインを買ってきて、ベジャールさんのDVDを見ながら献杯しました。
ついつい夜更かし。寝不足で目が痛いです。(^^;)
モーリス・ベジャールと二十世紀バレエ団の芸術
/ ユニバーサル ミュージック クラシック
ISBN : B00005R0L7
ベスト・オブ・モーリス・ベジャール -愛、それはダンス-
/ ポニーキャニオン
ISBN : B000GCG6MI