- 2008年6月10日 23:56
- 本・映画・舞台
モーリス・ベジャール・バレエ団2008年来日公演
6月10日 東京文化会館 夜7時開演
行ってきました〜〜!!
プログラムは「ボレロ」他。
●「これが死か」
リヒャルト・シュトラウス「4つの最後の歌」に振り付けた作品
●「イーゴリと私たち(遺作・未完成)」
ストラヴィンスキーの声の入った、オーケストラのリハーサル中(自作のバイオリン協奏曲)の録音に振り付けた作品。(ストラヴィンスキーが、「ワン、ツー、スリー」とか言ってる。いんや、面白かったです〜)
●「祈りとダンス(ルミ)」中近東の伝統音楽
これで前半終わり。3つの作品堪能しました!
休憩の後はラヴェルの「ボレロ」1曲だけの予定です。
観客が席につき会場が暗くなった時に、アナウンスがありました。
「ベジャールさんを愛して下さった日本の観客のために、ボレロに先立って、もう一曲プログラムを演じます。」
満場から割れんばかりの拍手がおこります!
おお!!
やっぱり、ボレロ1曲じゃ短いもんね。なんと、心憎い演出!!
いったい何をやるんだろう。ドキドキ・・・
そして、幕が開くと、スポットライトに照らされて、舞台中央に置かれた椅子が。
「あ、アダージェットだ!」
だけど、いつものアダージェットとは少し違いました。
バレエ団のダンサー全員が、舞台の中央におかれた椅子を取り囲んで立ちすくんでいます。
いつもその椅子に座っていた主を悼むかのように・・・
そして、ダンサーの中から一人、ゆっくりと椅子に近づいて来たジル・ロマンが、黒い上着を脱いで椅子の背にかけます。
他のダンサーたちは、「愛が私に語りかけるもの」の「夜の十二の形象」たちのように、ゆっくりと死んでゆく男を振り返りながら退場。
そして、マーラーのアダージェットが流れて来た時は、もう涙がボロボロ出てきて止まりませんでした。
ジル・ロマンのアダージェットを見るのは3回目。
1回目は20年近く前、今は亡き母と見に行きました。2回目は、ジョルジュ・ドンの追悼公演の時。そして、今、3回目はベジャールさんの追悼公演・・・・
どの公演も、私にとっては死の思い出に結びついているだけではなく、作品そのものも、死についての一人語り・死に瀕した男のモノローグですよね。登場する男は、グスタフ・マーラーであったり、ベジャールさん自身であったり、もちろんダンサー自身であったり・・・
もー、ベジャールさんのことやら、昔の思い出やら、走馬灯って感じで、せっかくのジル・ロマンのアダージェット、霞んだ目で見てました。(恥)
ああ、でも、こんな嬉しい不意打ちがあろうとは!!
来て良かった、見て良かった、この公演〜〜!!
一生忘れません!
ボレロも、エリザベット・ロスさんのは初めて見ましたが、良かったです〜。
とっても幸せな夜をありがとう、ベジャールさん。
11月からの東京バレエ団の追悼公演も見に行っちゃおうか悩み中。(^^;)
この日記はexblogからの転載分です