猫本いろいろ

猫欠乏症の病なのだろうか。(笑)
急に、何でもいいから猫の話を読みたくなって、アマゾンで注文して、ポール・ギャリコの「猫語の教科書」を読んだ。

猫語の教科書
ポール ギャリコ / / 筑摩書房
ISBN : 4480034404
スコア選択: ※※※※

いやいや、面白かったです〜。

実は、うちの近所には、白地に茶トラの可愛い野良のオス猫「毛布くん」というのがおり、これが実に人間に愛想が良いのです。
私も会うたびに撫でてあげているのだが、もう喜んでお腹丸出しにして「ゴロゴロ〜〜」。
そんな可愛い毛布くんに、近所のおばさまは、毎日ごはんをあげているし、向こう三軒隣のアパートの住人もまた、ごはんをあげているのをウチのダンナが目撃している。

この「猫語の教科書」を読むと、そういうのって、「ふたまたをかけている」状態なんですよね〜。(^^;)

いや、ノラちゃんは生きるのが大変だから、そういう営業活動(笑)は必須でしょうけれど・・・。
猫の立場から、どう猫が感じているのかなんて、この小説(エッセイ?)の中では皮肉たっぷりに描かれていて、ものすごく笑えます。

たとえ猫というものが、どんなに策士であろうとも、俺(私)はアンタを愛しているよ〜!な〜んて、この本を読んだ後にだれもが感じることでしょう♪

次に読んだのがこれ。

グーグーだって猫である
大島 弓子 / / 角川書店
ISBN : 4048532588
スコア選択: ※※※※

大島弓子さんといえば、萩尾望都さんとか竹宮惠子さんと並ぶ少女漫画の大御所。
彼女の猫の漫画と言えば、「綿の国星」。猫が少女の姿で登場する作品です。

リアルタイムで読んでいましたが、懐かしくて最近文庫版を購入。
イメージの広がり方、比喩の美しさ、本当に素晴らしい!
間違いなく名作です!

でも、作品としては確かに素晴らしいけれど、実際に猫を飼っていた身としては、多少気になるところがなきにしもあらず・・・。
時代もあるでしょう、もうウン十年も昔の作品。
このころは、猫の室内飼いや、避妊・去勢手術のこと、猫のフードの栄養の知識が、今ほど普及してなかった頃ですから・・・。
まあ、これは「ミロのビーナスに腕がない」と文句をつけているようなものですけどね。(笑)

その後の作品で、「サバの秋の夜長」「サバの夏が来た」という、大島さんの飼い猫、「サバ」を擬人化して描いた作品も好きでした。

で、こちらの「グーグーだって猫である」ですが、現在三巻まで発売中。
この作品では、猫たちは「綿の国星」や「サバ」シリーズのように擬人化されていません。

サバの死後、ペットショップで衝動買いしたアメショーのグーグーという猫の話から、その後次々に捨て猫を拾ってきて、ついには4匹になり、マンションを引っ越して一軒家に引っ越す顛末を描いたものです。

一気読みしたのですが、すごく等身大で共感出来る作品だと思います!
たんたんと描かれているエッセイ風の内容で、猫を飼ったことのある人には「ああ、わかるう〜」と、思わず手を打っちゃうようなエピソード満載。大島さんの癌闘病記もあります。幸い今は全快なさったそうですが・・・。

「(サバの死に対する)後悔とザンゲの中、グーグーは我が家にやってきたのだ」
「二度目の猫はトクである。死んだ猫の分まで大切にされる」
「ということは、サバがグーグーを守っているのだ」

等々、猫フリークにとって、ああ、と思い当たる言葉やエピソードがちりばめられています。
私的には、「綿の国星」が芥川賞としたら、「グーグーだって猫である」には、直木賞をあげたい!(^^)

大変良い本です〜。
大島さん、グーグーシリーズを何十巻も出して下さいね♪

そして、グーグーと他の猫たちが、人生(猫生?)を楽しめますように。
グーグーと他の猫たちが、天寿をまっとうして、大島さんに送ってもらうことができますように。

と、作中にある大島さんのつぶやきを繰り返しつつ・・・。

         
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