- 2006年6月16日 00:26
- 本・映画・舞台
五反田ゆうぽうとに、モーリス・ベジャール・バレエ団来日公演「バレエ・フォー・ライフ」を見に行ってきました!!
この作品、既に来日公演で、2回やっているのですが、わたしはビデオで見たことがあったので、他の作品を優先していた結果、実はナマは初めてでした。
わたしはクラシックバレエはあまり見ないのですが、80年代からずーっとベジャールさんのファンをやっております。
ベルギーの20世紀バレエ団時代からローザンヌにうつったころから、ちょっと作風が「さっぱり」「スタイリッシュ」になってしまい、かつての泥臭さが薄れて来たあたりから、少し公演から足が遠のいていたのですが・・・。
いや、今夜は久々に大興奮♪
名作です。
具象的なストーリーがあるわけでなく(友達には「演劇的」だけど「半抽象」だ、と説明)短い曲をつなぎ合わせたアンソロジーのような体裁ですが、なんたって一つ一つのイメージが綺麗!!
ダンス、衣装、照明、小道具が本当に絶妙!!
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
ちなみに作品のテーマは死、若者の夭折。エイズで死んだフレディ・マーキュリーとジョルジュ・ドンへのオマージュです。
でも、作品自体は決して暗い作品ではなくて、「死で終わるのではなく、死から生へ向かうのだ」という、ある意味ベジャールさんのすべての作品の共通したテーマに沿っています。
クイーンの音楽に振り付けた作品なので、クイーンに最近はまっている(というか、私たちの世代では懐メロ回帰現象?)、あまりモダンバレエは見たことのない友人夫婦を」さそって一緒に見に行きました〜。
友人も、とても楽しかったと言っていました。
わたしも、久しぶりにジル・ロマンくんの踊るのをみて、大コーフン。この方、わたしと同い年なのに、体型くずれてない!まだまだ踊れそう!かっこいい〜〜〜!!
ただ、ベジャールさんは、今回ドクターストップがかかって来日出来なかったとか。
もう80才ですからねえ・・。ああ、心配です。またベジャールさんを舞台上で見ることができますように!!
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
実は、ベジャールさんの大ファンになったのは、バレエの振り付け作品を見たこともさることながら、彼の自伝を読んだことがかなり影響しています。
彼の書いた文章は時系列が矛盾してたり話がいきなり飛躍したりして、でも、結ばれるイメージがやっぱり綺麗なんです。もう読んでいて目がハートになります。
ベジャールさんがプログラムで自分の作品を解説しているの読むのも大変好きです。全然作品の解説になってないところが、また大変好きです。(笑)
今日も家に帰ってから購入したプログラムを熟読♪
今日の作品。
「バレエ・フォー・ライフ」なんて大変平凡な題名に訳されていますが、本当は、
「司祭館の美しさはいささかも薄れず、その庭のみずみずしさもまた同じ」
とゆうのが本当の題名だそうで。(長い・・・。)
出所はガストン・ルルーの推理小説の暗号だとか。
「じっさいのところ、このフレーズにはあまり深い意味がないけれど、詩的見地から言って美しいし魅力にあふれているように思う」
うう・・・・
美しい。美しすぎます!!
どうしてアナタの言葉、文章、そしてダンスも音楽も、みんなどうしてこんなに美しいんでしょう。
もっともっと私たちを謎に満ちた美しいイメージで感動させてちょーだい、謎に満ちた言葉で煙にまいてちょーだい、と、思わずおねだりしたくなるのがベジャールさんの魅力です。もはやこれは愛でしょうか・・・。(爆)
モーリス・ベジャール自伝―他者の人生の中での一瞬... (1982年)
/ 劇書房
ISBN : B000J7IV1E
モーリス・ベジャール回想録―誰の人生か? 自伝2
モーリス ベジャール / / 劇書房
ISBN : 4875745893
- 新しい記事: 発表会の曲選び
- 古い記事: 映画「ダ・ヴィンチ・コード」