- 2008年8月28日 20:07
- 永沼版画アトリエ
この前のブログで試してみたウォーターグランド。
流し引きしたグランドを塗った銅版を、次の日ニードルで描画してみたら、なんと!あまりパリパリせずに描く事ができました!
(「こりゃだめだ」などと書いて、メーカー様よ、申し訳ありませぬ)
ただし、線が甘く太くなる傾向は、依然としてあります。
あまりに緻密な作品の方は、避けたほうが無難かも。
塩化第二鉄で腐蝕してみました♪
説明書きには、この後食塩水で中和して、(水洗いすることなく)柔らかいウエスでふけと書いてありますが、思わず水洗いしちゃいました。
すると、グランドが溶けちゃいました!!(爆)
その後、後述するアクアチントの時、食塩水で洗うと溶けなかったので、このウォーターグランドの特徴は
腐食液や食塩水では溶けないのに、水では簡単に溶ける
という、珍しい特徴があるようです。
防蝕力の方は、グランドが禿げる事もなく、描画以外の所は奇麗に防蝕できてます。
線が太くなるのを除けば、なかなか使えると思います。
さて、期待していたアクアチントの使い方。
今日の木曜日クラスのM氏が、エアブラシ持参で来て下さいましたので、早速一同わくわくしながら、ウォーターグランド・アクアチントを試します。
エアブラシで銅版にウォーターグランドを吹きつけます。
最初は、銅版から「タラタラ」垂れてしまうのではないかとか、奇麗に吹きつけられるかどうかと心配していたんですが、なんと!
松脂まくより、ムラなく奇麗に吹きつけられましたよ!
粒子も細かいです。
2鉄で5分、奇麗にアクアチントがかかりました。
ただ、試しに少し硝酸につけてみたら、あっというまに粒子は飛びました。(-_-;)
「塩化第二鉄で腐蝕するのであれば」
この、ウォーターグランドを吹きつけるアクアチントの方法は、大変効果的で、楽であるといえます。松脂砕いたり、熱したりと面倒な事ないしね〜。
(ただし、スプレーガンの掃除はしっかりしないといけませんが)
永沼版画アトリエで導入するべく、これから知恵をしぼってみようとおもいます!
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