リトグラフ
道具百科
A.基礎的な道具集
注:この道具百科に出ている工具は、
文房具屋さん、版画材料を扱っている画材屋さんで買うことが出来ます。
お近くの画材屋さんに版画材料が置いていない場合は、
- 新日本造形
- 文房堂
大概の画材屋さんにはカタログが置いてあると思います。
■アラビアゴム(SK液)
リトグラフは、アルミ版、PS版、木版など、どの版材を使うにしても、基本は「水と油の反発を利用して作る版画」。
描画部分を「親水性」の性質にするのには、必ずこのアラビアゴムを使用します。
固形の物を水に溶かして使うタイプのものもありますが、これはすぐに使えるように最初からビン入りで売っているタイプの「SK液」というものです。

■H液
製版している時や刷りの途中で、版が「つぶれ」かけた時に、このH液で拭くことによって汚れを落とします。

■消去液
これは文字通り「消去」するための液です
製版したとき、画面の周りや不要の部分まで汚れが出てしまったときに、この液を筆やスポンジにつけてふき取ります。

■チンクター
描画部分の油性分を置き換えて補強します。
直接これを使って描画することもあります。

■エゲンラッカー
描画部分の油性分を置き換えて補強します。
シンナーでしか溶解しません。
製版インクを落としたときにガソリンでは落ちないので、決して描画部分が無くなることはありません。

■ポイント
銅版画の、ドライポイントを作るための道具です。
これはリトグラフでも、見当の印をつけたり、版をひっかいて調子を出すのに使います。

■ローラー
製版の過程で、リトグラフでは「製版インク」という、固まらない特殊なインクを使って製版をします。
この革ローラーはそのインク専用のローラーです。

■ゴムローラー
実際に刷りを行う時に使用するローラーです。
リトグラフはローラーが大変重要です。
もともと平らな版なのですから、インクを版に盛る時には、注意深く均一に インクを盛らなくてはなりません
作品のサイズよりも小さいローラーだと、どうしても二度に分けて版面にインクを盛ることになってしまい、均一なインクの盛りになりません。
それで、画面サイズよりも大きな幅のローラーが必要になるのです。
「リトグラフ用ローラー」として市販されているローラーは一般に大変重く、大きなローラーを回すのは非常に大変。
リトグラフはもともと印刷の技術から発展した絵画技法ですから、こういった道具もどうしても印刷用の物から転用、発展してきた道具が多いのです。
ローラーも、オフセット用のローラーなどと同じ考えて作られています。
オフセットならいいのですが、実際これを手動で回すとなると、 肩は凝るわ、腰は痛くなるわで(笑)
笑い事ではなく、リトグラフの作家の方で、刷りで腰をいためる人は非常に多いのです。
そこで、永沼版画制作では特別に注文して「軽量ローラー」を使っています。

一般に市販されている
ゴムローラー

沢山のサイズのローラー。
リトグラフでは
画面サイズに合った
ローラーが必要。
■軽量ローラー
永沼版画制作で使用している、軽量ローラーです。

■ウエス
ぼろ切れのことを版画用語(?)でウエスと言います。
これは材料店で購入したもの。
ぼろ切れを買うなんて馬鹿みたい・・・と思うかもしれませんが、ないとホントに困るのですよ、これ。
リトグラフの場合は、必ず、「水性ウエス」アラビアゴムなどを使ったウエスと、 「油性ウエス」インクを拭いたり、白ガソリンや灯油を使ったウエスは分けておかないといけません。

■スポンジ
版に水を引いたりアラビアゴムを塗ったりするときに使います。

■たらいとバケツ
台の上にのっている金だらいには、常にきれいな水を入れておき、これでスポンジを湿して版を拭きます。
台の下のごみ箱をつかったバケツの方は、版を拭いたあとのスポンジの水を搾ります。
こうして常にきれいな水を使って刷るようにします。

■リトグラフ用インク
材料店で売っているリトグラフ用インク。
これは国産のインクですが、文房堂などのメーカーではシャルボネール社などの輸入インクも市販しています。

■プレートオイル
インクの柔らかさを調節するのに使います。

■へら
インクを練るために使います。
