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版画全般

額装の方法

せっかく苦労して作った版画。完成したら、額縁に入れて飾りましょう!
版画を作る人以外でも、版画をたくさん購入するコレクターの方は、額装作品を沢山買い込むと、家に置く場所が無くなってしまいますよね。

版画の場合はたいがい、額込で購入する以外にシート(作品のみ)を購入することができます。
マップケースのような、作品を平らに重ねて保存できる棚をお持ちの方は、シートで作品を購入する方が省スペースですね。また、シートだけ購入して、自分の好きな額縁を選んで額装をすることもできるわけです 。

もちろん作品を画材屋さんや額縁屋さんに持っていって、額装を頼むのが一番簡単なのですが、その場合は額を新しく注文しなくてはなりません。すでに沢山の額ををお持ちの方は、ぜひ自分で入れ替えてみましょう。

ここでは版画作品の額装の仕方をカンタンに説明します。
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額装してみよう!

■版画作品は「マット」が必要

図のように、ガラス、アクリル面と版画作品がぺったりくっついてしまわないように、間に「マット」をはさみます。

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中を作品サイズに切り抜いたマット

■マット

版画作品の表面に直接額縁のガラス、アクリルがべたっと付いてしまわないように、マット紙というものを間に挟むのが普通です。

マットは作品の左右と上側は5ミリ位、下はエディションやサインが入っているので、少し広めの1センチ位大きめに。

切断面は45度に切り、見栄えを良くします。

■マット加工

マットを自分で切る場合は、45度に切込みの入れられる「マットカッター」というものを使わなくてはなりません。

マットは丈夫で厚い紙ですから、切るのは少々技術がいるかも・・・。かくいう私keroもマット切りはへたくそです。(笑)

裁断料はとられますが、マット加工だけでもやってくれる所もあるので、自信の無い方は頼むほうが良いでしょう。 額縁屋さんに作品を持っていって加工してもらいます。

その時、入れる予定の額のサイズを忘れずに控えていきましょう!

マットの色も真っ白なもの、少しクリームがかった色のものなど、色々な種類がありますから、飾る絵との相性を考えて選びましょう。

器用さに自信のある方は自分でトライしてみてくださいね。 写真はマットを切るのに必要な道具です。

マット切りに必要な道具
マット切りに必要な道具。
45度カッター、金定規、カッター台。

■マットの切り方・オーダーの仕方

額縁屋さんにマットだけ注文する時も、オーダーに窓の寸法が必要ですので、版画のサイズとサインの位置(タテ構図かヨコ好事か)を控えて起きましょう。

右図のように、作品がタテ構図かヨコ構図かによって、サインの位置が変わってきますので、間違えないように!

A、Bは額の裏当紙を参考に、額と同じサイズに切ります。

C・・・作品のヨコ画面サイズ+1.5センチ

D・・・作品のタテ画面サイズ+1センチ

E・・・(B-D)÷2

F・・・(A-C)÷2


寸法がとれたら、45度カッターでマットに窓を切り抜きます。

マットの寸法
マット切りの寸法の取り方

■マットに作品を固定する

窓ができたマットの裏側から、作品をあててみます。

光に透かして、ちょうど作品が真ん中に収まるように調節し、うまくできたら作品とマットをそっと机の上に置いて、三角コーナーを貼って作品を固定します。

作品に直接テープなどを貼ることは避けましょう。(マスキングテープ等は黒ずんで紙に汚れが移ってしまいます。)

マットに作品を固定する

■フレームにセットする

あとはガラス、アクリルの上に作品を固定したマットを置き、額のフレームにセットします。 そうそう、ガラスやアクリルなどはこの時必ず良く掃除しておきましょう。

額に付属している紐をしっかりかけて、額装、終わりです!

最近は額縁にガラスを使っているものは少なくなりました。 やはり地震など起こった時の事を考えると、割れないアクリルを使用した額縁がオススメです。

フレーム部分は、シンプルなシルバーのもの、白木のもの、茶色い塗った木目のものなど、本当にさまざまなものがありますから、絵や絵を飾る壁面の事を考慮して選びましょう。

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