




銅版の四辺の45度に落とした部分は「プレートマーク」と言います。
「プレートマークを落とす」のは、ドライポイントに限らず、銅版のどの技法でも、必ず最初にやらなくてはなりません。
刷る時に強い圧力でプレスするため、45度に落としていないと、紙が破れたり、上にかぶせたフェルトが破れたりするためです。
版の端っこで手を切ったりしないように、すこし角を丸めておきましょう。

そんなに神経質になることはないのですが、買ったばかりの銅版は細かい傷がついていたり、表面が少し色が変わっていたりします。
金属磨きのピカールを銅版に少し落とし、布で磨いてピカピカにします。
ここまでのプロセスは、ドライポイントだけでなく、すべての銅版画の技法(メゾチント、エッチング、アクアチント、etc.)に共通の下準備です。

直接銅版を引っ掻く事によって、金属のバリ(バーと言います)が出ます。 そこに、インクがひっかかって、独特の滲んだような線が表現できるのが、ドライポイントの最大の特徴です。


下絵を転写刷る場合は、トレーシングペーパーに絵を転写し、銅版とトレペの間にカーボン紙をはさみ、線をボールペンや鉛筆でなぞります。
銅版にカーボン紙の線がうつりますが、そのままでは線がこすると消えてしまいますので、ベビーパウダーなどを軽くはたいておきます。これでOK!
また、それほど緻密な下絵がなくても良いという人は、マジックインキで銅版に直接あたりをつけても大丈夫です。(マジックインキは、あとでホワイトガソリンやアルコールで拭けば消えます。)
ポイントで、自由に描画していきます。
ちょっとやそっとの失敗は、スクレッパーでけずったりバニッシャーで磨いたりすれば良いので、なるべく下絵にとらわれず、伸び伸びと線を描いてみることが大切です。失敗をおそれてこわごわ描画したりすると、絵が面白くなくなってしまいます

金属磨きのピカールを少し画面におとして全体を軽くふいて見ます。 バーの立っているところに引っ掛かって、黒い調子になり、全体のトーンが見やすくなります!
でも、あまりごしごしこすってはいけません。弱いバーが磨かれて消えてしまいます。
刷りの工程は 刷ってみよう!を参照して下さい。